契約不適合責任免責とは?瑕疵担保責任が2020年4月〜法改正




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こんにちは!ライターの岡本優河(@yuga_th119)です!

2020年4月に施行された民法改正によって、売買における「瑕疵担保責任」の規定が大幅に見直されることになったのをご存知ですか?

改正に伴って、これまで「瑕疵担保責任」とされていたものが「契約不適合責任」という名称に変更されることになりました。

これまでの「瑕疵担保責任」が「瑕疵(見えない欠陥や不具合)に対する責任」を負ってのに対して、単純に「契約に適合しないことに対する責任」と変更され買主が有利になったのです。

この記事では、契約不適合責任とは何か、瑕疵担保責任とどう違うのかについて、具体的に解説していきます!

契約不適合責任とは?

名称の変更点である「契約不適合」とは「引き渡された売買の目的物が種類・品質・数量に関して契約内容に適合していない」ことを指しています。

これまでの「瑕疵担保責任」が「瑕疵(見えない欠陥や不具合)に対する責任」を負ってのに対して、単純に「契約に適合しないことに対する責任」と変更されました。

名称が変更になった理由として、これまでの瑕疵担保責任においては

  • 客観的に瑕疵と言えるか否か
  • それが隠れたものか否か

を問題としていました。

しかし上記の項目に着目するよりも

  • 引き渡された目的物が適合しているか

を問題としていく考え方に変更されたことによって、より分かりやすくなったとも言えます。

不動産に関する瑕疵担保責任(免責)に関しては、以下の記事で詳しく解説しているため、気になる方は読んでみてください!

瑕疵担保責任から契約不適合責任への主な変更点

民法が改正されて契約不適合責任に変更されたことによる、具体的な変更点を分かりやすいように表にしてまとめました。

 改正前(瑕疵担保責任)改正後(契約不適合責任)
追完請求不可
代金減額請求不可
契約解除契約した目的を達成できない時のみ可可(不履行が軽微である場合を除く)
損害賠償可(帰責事由が必要)

改正の内容を全体的にまとめて結論を述べると、結果的に以前より買主側に有利な法律になりました。

では具体的にどのようなことが変更されたのか見ていきましょう。

 「追完請求」が新たに追加

追完請求とは買主が売主に対して、目的物の補修や代替物の引き渡し、不足分の引き渡しを請求することを指します。

つまり購入した物件に何か欠損が見られた場合には、補修や代わりとなるものを売主に対して請求できるということ。

これまでの改正前の法律では、修補などによる追完請求は認められませんでしたが、改正されたことによって、購入者側は有利に請求することができるようになりました。

また追完請求の方法に関しても、買主側が選択できるように規定されています。

「 代金減額請求」が新たに追加

代金減額請求は、その名の通り買主が売主に対して代金の減額を求めることです。

ただ代金減額請求は上記の「追完請求」に対して、一定の期間内に履行の追完が行われない場合にのみ請求できる仕組みになっています。

「契約解除」できる領域が広がった

契約解除に関しては対応する条件の領域が広がったのも変更点の1つです。

改正前の法律では「契約した目的を達成することができない」という場合のみ請求が認めらていました。

 

しかし改正後は「契約した目的を達成することはできるが、不履行が軽微ではない」場合も契約解除を請求することが可能になります。

つまり「契約内容に対して達成はできそうではあるものの、内容と大きく異なる場合は契約解除が対応される」ということです。

契約解除の請求を行うのにも、原則として履行の追完請求が必要となるため、必ず追完請求をするようにしましょう。

「損害賠償」は売主の帰責事由が必要に

改正前の損害賠償に関しては、売主の帰責事由は必要ありませんでしたが、改正後の法律では必要となります。

帰責事由とは「法的に責任を負わせる事由」のことで「責任がこの人にあります!」 という詳細な理由のこと。

契約不適合責任による損害賠償は、債務者(この場合は売主)に対して帰責事由がない時には免責されることになってしまいます。

改正後は必ず売主に責任がある理由を証明する必要があるため注意しましょう。

 「買主が知っていた不備」についても責任が問われる(原始的瑕疵に限らない)

内容面での変更点としては、民法改正前に買主が知っていた不備に関しては、売主は責任を負わないということになっていました。

例えば民法改正前の瑕疵担保責任では、

  • 雨漏り
  • シロアリ
  • 腐食
  • 給排水の故障

 

などの瑕疵は買主が購入前に知っていれば、買主側は責任を負う必要はないとされていました。

しかし改正後の契約不適合責任では、買主が知っていた不備に関しても、売主が責任を負わなければなりません。

契約不適合責任の権利行使期限(時効)は?

改正前の法律とは時効の面でも若干ルールが変更されています。

改正前の民法下では、瑕疵を理由とする請求の権利行使は、買主が「契約不適合の事実を知ってから1年以内」にしなければならないとされてきました。

しかし改正後の民法は、買主が「契約不適合の事実を知った日から1年以内に通知」すれば足りるとされています。

また数量や移転した権利に関する契約不適合を理由とする権利行使に関しては、期間制限は設けられていません。

民法改正で瑕疵担保免責は無効になるの?

不動産の売買においては、一定の不備があることを多少承知した上で契約することになるため、売主側は不備に関して責任を負わないことを契約書で明記することが多いです。

この瑕疵担保責任を負わないことを「瑕疵担保免責」といい、売買契約書で特約として記載されます。

関連:瑕疵担保免責の不動産物件の購入はあり?なし?

 

では「民法が改正されたことによって、瑕疵担保免責は無効になるのか」という点についてですが、それは絶対にありません。

これまでの瑕疵担保免責は契約不適合免責に変更されます。

前述したように瑕疵担保責任と契約不適合責任の違いがあるだけで、免責は有効であるため、改正後の法律に則って「契約不適合免責」として記載しましょう。

 まとめ

今回は契約不適合責任に関して解説してきました。

築古物件でも契約不適合免責に関しては、契約時に目にする機会があるため、内容をしっかり理解しておくべきです。

契約の内容を理解できていないと、後で自分が大きく損をしてしまうことにも繋がりかねません。

不動産投資を始めたい方は、しっかり契約書を確認するようにしましょう!

この記事を書いた人

岡本優河(@yuga_th119

’97年生まれ | Webライター・Web制作 | ITベンチャーでインターン→新卒フリーランス

ブログ:YUGALOG




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