こんにちは!築古戸建て投資家のエリック@eric7blogです!
自分の所持している物件の地域が財政破綻したら、どうなると思いますか?
財政破綻した地域は、公共サービスが大幅削減されて、市民の税金も上がります。
生活しづらくなり住民は減っていきます。
そんな地域で物件を持ってしまっては大変です。
この記事では、財政破綻した自治体はどうなるのか、現在破綻しそうな自治体を紹介していきます。
目次
財政破綻はなぜ起きるのか?
メロンで有名な北海道夕張市は日本で唯一の財政再生団体に指定されています。
日本ではバブルの崩壊や金融危機による税収減が大きかったです。
夕張市の自治体財政を直撃したのは、少子高齢化によるコスト負担のお大きさ。
夕張市は65歳以上の高齢者が45%以上と日本で一番高齢化の進んだ市なのです。
「ヤミ起債」と言われた隠れ借金を重ねて、2017年の破綻時には353億円もの借金がありました。
日本でも負債額の大きさが群を抜いて巨額。
353億円の借金を18年かけて返済する計画ができたのですが、税収が年間8億円のところ、毎年26億円返済しなくてはなりません。

市民の負担が増大する

財政破綻すると市民の負担が増大します。
夕張市民一人あたりの借金は約300万円。
市民の一人が負担を強いられてしまいます。
税金の増加
夕張市の市民税が破綻後には、3,000円から3,500円に値上げされました。
市民の足である軽自動車税は1.5倍に値上が、7,200円が10,800円になりました。
水道料金が全国一高くなる
夕張市の水道料金は、日本で一番高く、平均が6,800円です。
下水道使用料金は10m3あたり1,470円から2,440円に値上がり。
東京23区の約2倍になりました。
日本で一番最低のサービスで、日本で最高の料金と言われてきました。
財政破綻した公共サービス

財政破綻すると公共サービスにも影響します。
普段は空気のように扱われていた公共サービスも財政破綻すると大切さに気づかされます。
- 公共バスの大幅削減
- ゴミ回収の頻度減少
- 警察や消防の麻痺
- 学校の現象
- 成人式の予算がなくなる
公共バスの大幅削減
財政破綻したアメリカのデトロイトでは、市営バスは路線閉鎖や大幅な削減が行われました。
低所得者の唯一の足であるバスがなくなり、悪循環に陥ります。
市民は、いつ来るか来ないかもわからないバスを待ち続けるのです。
ゴミ回収の頻度減少
財政破綻するとゴミの回収頻度が下がります。
さらにゴミを捨てるのにも無料から有料に変化。
千葉県が1リットルあたり0.8円のところ、夕張市は1リットルあたり2円になりました。
警察や消防が麻痺
デトロイトでは財政難で警察官の数が40%減。
事件の解決率は10%で、殺人時間の70%は未解決です。

信号機も壊れたままになります。
学校が1校に統合
北海度の夕張市では市内に7校あった小学校が1校になり、4校あった中学校が1校に統合されました。
公園は整備されなくなり、図書館に至っては閉鎖されています。
子育てしにくくなり、より一層若年層がいなくなってしまう悪循環ですよね。
成人式の予算がまさかの1万円
成人式を大切に思っている若者が多いのではないでしょうか。
夕張市の成人式の予算は、たったの1万円。
これはもう開催されない予算ですよね。
若者たちが支援を募り日本全国から238万円の寄付が集まり開催となりました。
財政破綻した地域の人口が大幅に減少

アメリカで財政破綻したデトロイトでは、1950年代には180万人いた人口も約70万人に減少。
廃墟は約7万8千軒に上が解体されずに放置。
北海道の夕張市もピークは12万人、財政破綻時は1万3千人でしたが、2019年11月には7,800人にまで落ちています。
夕張市の場合は、返済を最優先に考えて再建されました。
そのため、市民の生活は無視し立て直しをはかったのです。

自分が賃貸で物件を借りていたら速攻で引っ越しますよね。
財政破綻した地域で、物件を持ってたら悲惨すぎます。
財政破綻した自治体に物件を持っていたらどうなるのか?
財政破綻した夕張市では、多くの住民が夕張市から出ていきました。
財政破綻した地域では、銀行がなくなり、市外に親会社を持つ企業は撤退していきます。
市役所の職員も約400人から160人に減りました。
市役所の職員や公務員は、税制破綻した地域から撤退していきます。
公共サービスが悪化し、市民の負担が増え、さらに市内での職がなくなってしまうのです。
市内に所有物件がある人ならまだしも、賃貸の場合は引っ越してしまうのも納得できますね。
財政破綻になりそうな地域はわかるのか?
不動産投資家として、財政破綻しそうな地域には物件を持っていたくないですよね。
事前にわかっていたら、買わないのに!と思いますよね。
夕張市が破綻した影響で、財政破綻しそうな地域はわかるようになりました。
2009年に作られた法律で、財政破綻になりそうな地域は、自主努力による改善する仕組みができたのです。
地方公共団体の財政の健全化に関する法律、地方財政健全化法と言います。
地方財政健全化法は、赤字が一定比率を超えたら再生計画を作るように指示されています。
一気に財政破綻になるのではなく、前段階で破綻を防止する仕組みに変更になりました。
これにより全国の自治体の中で財政破綻しそうな場所がわかりやすくなったのです。
「空き家率が30%を超えると自治体は財政破綻する」と、明海大学不動産学部教授の齋藤広子さんは発言されています。
空き家が増えている地域は財源の確保が難しく要注意ですね。
自治体の財政破綻度ランキング
不動産投資家にとって現時点でやばそうな自治体がわかるだけでもありがたいですよね?
ダイヤモンドが2019年10月に発表した財政破綻度ランキングを紹介します。
順位 | 自治体 | 財政破綻度 |
---|---|---|
1位 | 北海道夕張市 | 468 |
2位 | 福岡県大任町 | 273 |
3位 | 京都府宮津市 | 268 |
4位 | 奈良県河合町 | 268 |
5位 | 大阪府泉佐野市 | 266 |
6位 | 神奈川県三浦市 | 261 |
7位 | 大阪府忠岡町 | 260 |
8位 | 高知県土佐清水市 | 260 |
9位 | 沖縄県伊平屋村 | 258 |
10位 | 青森県大鰐町 | 256 |

夕張市がダントツでヤバイとはいえ、どの自治体も人口が減少するといつ破綻してもおかしくない状況ですよね。
まとめ
財政破綻した地域がどれだけヤバイかお分かりいただけましたでしょうか?
財政破綻した地域に物件を持っていると絶対絶命になります。
住民は減り物件も売れなくなり大変です。
普段は空気のように感じていた公共サービスも、当たり前ではなくなってしまいます。
不動産投資家は、財政破綻しそうな地域は避けた方が良いかもしれませんね。
この記事を書いていて私は夕張市を応援したくなりました。
同じように応援したいなという方がいらっしゃいましたら、ふるさと納税で応援してみてはいかがでしょうか?